VISION(設立趣意)

「馬のいる街」

私たちは、鎌倉を「馬のいる街」にしたいと考えています。馬は武家や伝統文化の象徴であるだけでなく、実は、動物として様々な力を秘めています。

歴史文化、教育、健康、セラピー、世代間交流、そしてコミュニティ。

ウェルネス(心身ともにが健康であること)という言葉に求められる、様々な社会課題へのアプローチを馬を通して実現できるのではないかと考えています。

「鎌倉と馬」

鎌倉といえば武家文化の街。その歴史上、馬との関わりは他の街より強かったと思われます。

鎌倉の伝統行事ともいえる流鏑馬(やぶさめ)は、全国から多くの人が観覧にいらっしゃる儀式。

日常的に使われる「下馬」交差点は、八幡宮に向かう武士がそこで馬を下り、徒歩で行ったことからついた地名です。

鎌倉と馬、それだけで歴史の風景に思いを馳せることができます。

これまでも、鎌倉の世界遺産登録候補のひとつでもある史跡「北条氏常盤亭跡地」で、馬と伝統行事のイベントを開催しています。

このイベントは、コミュニティと馬との共生の在り方の提案のひとつとして行っております。

 

私たちは、鎌倉を「馬のいる街」にしたいと考えています。

「人の友人としての馬」

実は、馬は武家や伝統文化の象徴であるだけでなく、動物として様々な力を秘めています。

馬は犬に次いで、もっとも古くから人とつながりのある動物であると言われています。

“動物との共生”は神奈川県の施策にもなっており、いまの社会において重要なテーマのひとつです。

世界では、ペットのような小型動物ではなく、人が敬意をもって関われるサイズの動物を介した情操教育やリハビリテーションがウェルネス(心身の健康)を考える上で注目されています。

馬を使った療法(ホース・アシステッド・セラピー)という言葉もよく使用されています。

「動物のいるコミュニティ」

動物は、個人のウェルネスのみならず、コミュニティのウェルネスも向上させると、私たちは考えています。

動物のいるコミュニティには自然と人が集まります。老若男女問わず憩いの場となり、そこには人と人とのポジティブな関係が生まれます。

ひとつ体温のある命を介することによって、人と人との間にも自然とあたたかくゆるいコミュニティができるのではと、私たちは期待しています。

歴史文化、教育、健康、セラピー、世代間交流、そしてコミュニティ。

ウェルネス(心身ともに健康であること)という言葉に求められる、様々な社会課題へのアプローチを馬を通して可能となるのではないかと考えています。

「イベントの開催」

これらのことを、私たちはこれまで実施してきたイベントで実感しました。

多くのコミュニティで、世代間交流をうながす試みが模索されています。

実際にイベントをやってみると、動物が中心となるこのような企画では、準備段階から多様な世代の方に関わっていただくことができました。

イベントの開催にあたっては、物品や場所の提供・イベント周知まで、地域の自治会やボランティア団体、住民の方々が一緒に行ってください、企画に強く賛同して下さったお店や団体さんが、広告料を捻出してくださりました。

毎回多くの方にご来場いただき、地域の多くの方々との協働で成り立ったイベントとなっています。

「古くて新しいコミュニティ」

この手応えを、私たちは古くて新しいコミュニティの第一歩と考えています。

 

昔は、近所に住む人々が、みんなで助け合いながら生活をしていました。

手の空いたお年寄りや、少し年上のお兄さんお姉さんが子どもたちの面倒をみる。

子どもたちはその中で、学校では学べない様々なことを学び、大人も、子どもや先人に多くを学ぶ。その間に親は自分の仕事を安心して、こなす。互いを信頼しながら、絶妙の距離感で共生している・・・

今から少しだけ昔の「里山での暮らし方」が、私たちの考える理想モデルの原点です。

このような、みんなが居心地の良い場所を、現代に合わせた形で実現したい。

そこで着目したのが、鎌倉の土地と歴史文化、そして「馬」なのです!

もし、学校帰りの子どもたちが遊びに訪れた公園に馬がいて、気軽に立ち寄れて様々な体験ができる施設があったら…素敵だと思いませんか?

お年寄りから子どもまで、みんなが一緒に馬の世話をすることで、命の共存を知る世代間交流の場にもなる。

子どもたちは馬・人・自然にかかわることで、生きていく上で大切なことを学んでいきます。

たとえば、落ち込んでしまいひとりでいたいけれど寂しさを感じるとき、悩んでいることの重さで押し潰れてしまいそうなとき。。。馬のいる場所は、ときに人の居場所にもなれます。

私たちは、そんな馬のいる場所を実現できると確信しています!

「まずは馬を知ってもらう、そのために・・・」

プロジェクトの最終的なゴールは鎌倉のいたる所で馬を飼うことです。

スタート地点として、馬という動物の存在と意義をお伝えするため、いくつものイベントを企画しています。

イベントでは、なるべく多くの方に平等に馬を知っていただきたいので、料金設定を格安に設定しています。

現在鎌倉に馬はいないため、イベントを行う場合は他の地域からお借りしています。

通常では、数頭の馬の賃料、運搬費、馬の専門スタッフを合わせると、20数万はかかってしまいます。一般的に観光牧場での曳き馬の料金相場は2,000~3,000円です。

イベントにご協力いただいている牧場さんは、うれしいことに、私たちの活動の趣旨に賛同してくださり、料金も考慮していただいております。

しかし、それでも私たちの設定している500円(1回)の曳き馬料では、12万円以上不足してしまうのが実情です。